脱・定番リフォーム 発想の転換で築古物件がよみがえる 行燈間取りから、本当のサービスが生まれる①
100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。
「なるべくコストをかけずに、空室を減らす!」 賃貸住宅リフォーム永遠の課題にとり組むための “発想転換”のきっかけと、デザインのアイディア実例をご紹介します。
時代と共に変化する住宅ニーズを敏感にキャッチして、築古物件をよみがえらせましょう‼
行燈間取りから本当のサービスルームが生まれる
[発想転換] よくある行燈LDKを縦割り間取に変更したら…
「行燈(あんどん)間取り」という言葉をご存知ですか?古くは行燈をしまっておく暗い部屋を「行燈部屋」と言ったようですが、現在では屋外に接する「窓のない部屋」のある間取りを言います。
築古物件の中には、玄関を入って「窓のない部屋」を通り居室に行く「行燈間取り」のものも多く、そのまま表層のリフォームをしても、「暗くて使いづらい」イメージから、なかなか入居者が決まらず空室の原因になることも。
そこで「行燈間取り」を魅力的にかえて入居率UPにつなげるには、まず、「行燈LDKを縦割り」に変更するのが効果的。
参考図面のように、「行燈LDK」の時は窓がなく暗いとともに、玄関から居室に行く動線にもなっており、落ち着けるスペースではありません。 しかし、「縦割り間取」に変更することで、行燈LDKは窓のある居室と一体化し、明るく開放感のあるLDKに変身。食事をしたりゆっくりくつろいだりできるスペースになります。 そして「縦割り間取」で生まれたLDKに隣接する「窓のない部屋」。
実はこの部屋は、LDKにも水周りにも動線が抜群の位置にある、全ターゲット層に喜ばれるフレキシブルスペースなのです。(★印)
そこで「行燈間取り」を魅力的物件にする発想の転換として、このフレキシブルスペースを効果的に活用⇒それを内覧者にイメージさせることをおススメします。
発想の転換1つ目は、この部屋を引き戸で仕切って子供部屋にすること。
行燈間取りの2DK~3DKの物件はファミリー層がターゲットの場合も多いので、子供が小さいときは引き戸を開けて、家事の間でも遊んだり勉強したりしている子供に目が届く、安心&便利なスペースに。
また、子供が成長すれば引き戸を閉じて、プライバシーを尊重した子供部屋として使うことができ、この間取の魅力度UPにつながります。
発想の転換の2つ目は、書斎や趣味のスペース、納戸や大型WICのように使い手の思いに合わせて使える本当の「サービスルーム」にすることです。
書斎や趣味用として使えば、単身者等にとっても自分なりのこだわり空間にすることができる魅力的スペースに。 また納戸や大型WICのように使用すれば、LDKにモノがあふれだすこともなくなり、どのターゲットにも喜ばれるスッキリとした暮らしが実現できます。
[アイディア実例] LDK横のキッズスペース⇒子供部屋に、納戸やWIC,趣味の部屋に
発想転換ポイントの1つ目としてあげた、サービスルームを「キッズスペース⇒(成長に合わせて)子供部屋」する際に取り入れたいアイディアは、アクセントクロスを活用すること。
LDK横のサービスルームは、子供の気配を感じることができる絶好のスペースですが、窓がないので暗さが気になるところ。
そこで、アクセントクロスで色や柄を取り入れて、部屋を明るく居心地の良い空間に変えてみましょう。明るく温かみある暖色系のクロスを壁の広い面積に取り入れることで部屋の印象をグンとUPできます。
また、小物や家具などを飾ってキッズスペースとして利用する提案もすれば、子供用の部屋として具体的にイメージでき、内覧時の印象に残る部屋になります。(実例①)
また、最近はペットOKの賃貸物件が人気ですが、この窓のないサービスルームはペットの部屋としてもピッタリ。窓がないことで、ペットが逃げる心配もなく、騒音漏れの軽減などにも効果が期待できますね。
発想の転換ポイント2つ目の「サービスルームを書斎や趣味用に、またWIC」として使う場合にカギとなるのは、やはり収納力。
新しく収納を設置するのも一つですが、費用を抑えつつ使う人が自分でカスタマイズできる『壁いっぱいのガチャレール&棚』を設置するのはいかがでしょうか?
実例②のように、アクセントクロスと組み合わせれば、ぱっと目を引く空間になります。このガチャレール&棚は高さを自由に変えることができ、さらに手持ちのボックス収納等と組み合わせれば住む人に合わせたオリジナル収納に。
また、書棚や趣味のものをディスプレイする場所として幅広く活用できるのも魅力です。
そして、このサービスルームのフレキシブル性をさらに高めてくれるのが「採光性のある引き戸」です。(実例③)
通常の引き戸だと、戸を閉めたときにサービスルームが暗くなるともに、部屋の狭さも感じてしまいます。しかし、採光性のある引き戸なら光が入ることで閉めていても圧迫感がなく、また目隠しにもなります。
最近は種類も増えており、軽くて安価なものも選ぶことができます。 最近では、築年数にこだわらずに、自分が居心地よく暮らせる方法を考えて部屋を探す人も増えてきており、古い部屋を自分なりにアレンジした写真をSNSやブログでアップしている人も多くなっています。
住まいを自分なりに楽しむ事に関心が高まっている今、暗く使いづらいイメージの「行燈間取り」も、発想の転換で住む人が自分らしくカスタマイズできる本当の意味での「サービスルーム」を備えた魅力的な間取に変身させ、人気物件にしてみませんか。
IC21では
オーナー様のご要望を最大限に生かして、
予算にあった「差別化できる」リフォームを実現。
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