実例に見る!内覧者にピンとくるデザイン ~賃貸リフォームデザインのポイント~「SOHO・住宅に対応可能なフルリノベで、ビル1棟を蘇らせる!」~前編
IC21のKobayashiです。
今回は賃貸リフォームのデザインのポイント紹介シリーズ、
「SOHO・住宅に対応可能なフルリノベで、ビル1棟を蘇らせる!」の前編です。
今回の物件は
“「都心の1棟〈賃貸4戸〉ビル」”
**物件情報**
・所在地:東京都中央区
(3駅3線 徒歩数分)
・構造/築年/規模:鉄骨造地上3階
/1986年/4戸(他1階部分に、オーナー住居+店舗)
・リノベーション後 賃料:9~14.4万円
・その他:オートロック、宅配ボックス付き。ペット可物件。
[Step1] 物件を知る
古さと新しさが同居する日本橋エリアで、
交通至便も抜群の立地。
ご自身も住居および店舗として一部を使っているビルのオーナー様が、
相続対策などの理由からリフォームをして賃貸住居として
活用できるようにしたいとのお話でした。
(元々、共同住宅として建築確認を受けていたので
用途変更の手続きは不要。)
数年前まで3階半分のみ賃貸住居だったものの、
内装や設備は古く、かなり大規模な改装が求められる状況でした。
そこで、部分残しなどをするよりも、
フロアごとにフルスケルトンでリノベーションをし、
共用部には必要な設備をきちんと整えて、
早く満室になる賃貸物件であることはもちろん、
長く賃料収入が得られるビルに蘇らせることをご提案しました。
[Step2] コンセプトを決める
フロア面積は約77㎡ということで、
間取はワンルームと1LDKに。
そうはいっても、学生というよりは
少し落ち着いた層に人気のある日本橋エリアということで、
20代後半もしくは40代以上の単身からDINKSまでを
メインターゲットに想定。
さらに大きなメリットである交通至便の良さを活かし、
SOHO・事務所としての使用も可能な物件にすることに。
また、限られた面積のフロアに、
無駄のない間取りを組立てるために、
単純にワンルームと1LDK のセットを2フロアではなく
4戸すべての間取りを違えています。
そこで、統一内装で材料費を削減するよりも、
4戸を別々のインテリアスタイルにし、
デザイナーズマンション風のオリジナル感を出すことに。
住居でもSOHOでもよいという<使用用途のフレキシブル性>を、
4戸すべてが<間取りもインテリアスタイルも違うという多様性>で
表現する!
これが、リノベーション・コンセプトになりました。
後篇では『間取について』お話します。