実例に見る!内覧者にピンとくるデザイン ~賃貸リフォームデザインのポイント~「発想の転換、入居者層を変える」デザインで賃料UP~カラー・模様編~前編
IC21のKobayashiです。
今回は賃貸リフォームのデザインのポイント紹介シリーズ、
「発想の転換、入居者層を変えるデザインで賃料UP
~カラー・模様編」の前編です。
今回の物件は
“「テナント付き3階建てマンション」”
**物件情報** 所在地:東京都台東区
構造/築年/規模:鉄骨造3階建/1986年/8戸
大規模修繕予算:2000万円以下
[Step1] 部屋別テーマカラーを決める
連載紹介してきたこちらの物件ですが、今回がラストとなりました。
「外装・共用部編」、「内装・間取り編」と続き、
今回は「カラー・模様編」として表層デザインの実例。
まずは、全体のコンセプトカラーを決めていきます。
外装編でも触れた通り、元々外壁も共用部もホワイト一色だったはずの壁は
薄汚れて全体の古さを強調してしまっていました。
同じようにホワイトで塗り直すのもありですが、
アクセントカラーを一色を決めて、
ホワイトとのコントラストをつけ、
全体を引き締めることに。
周りの建物や植物のグリーンとの相性を考え、
アクセントカラーは濃紺に決定。
外壁はモダンな印象に見えるよう、
縦に細長いラインとエントランス周りにバランスよく配置。
[Step2] 部屋別テーマカラーを決める
次に各部屋にもテーマカラーを決め
塗装色の統一と共に壁紙の色味も合わせて部屋ごとの特徴を出していきます。
設備や立地条件だけでなく、
自分の好きな色からお部屋を選ぶというのも賃貸ならではの発想。
今回、パープル、ブルー、グリーン、グレーの4色を各フロアの4戸に割当て。
こういったカラー決めの際は、
トーン(鮮やかさや明るさ)を合わせることが大切です。
ターゲットが単身orDINKSということと、
本物件のデザインコンセプトであるヴィンテージモダンに基づき、
モダン要素の強い寒色系+ヴィンテージ系を表現しやすいグレイッシュな色味での展開です。
さらに今回の物件には、各部屋専用のトランクルームが付いているのも売りの一つ!
そこでトランクルームの扉を各部屋のテーマカラーに塗り分け、
寂しい印象だった廊下をカラフルで明るい空間に様変わりさせました。
共用部にもうひと手間。
部屋番号表示の上にタイルを使ったオブジェを施工しましたが、
そこにもテーマカラーをワンポイント。
色選びを上手にすることで、
賃貸でも自分で所有する喜びや楽しさも生まれ、
以前よりきれいに使用してもらえるようになったのも、
大きなメリットの一つです!
次回は実際の和室のデザイン提案についてお伝えします。