テナントリテンションの発想を!~長く住んでもらうための工夫 「居心地のよい賃貸」~間取り~第2回
IC21のKobayashiです。
10月も半ばになり、紅葉の季節。
拾ったどんぐりは、
一旦冷凍して虫退治して飾ってあります!
さて、賃貸の物件に長く住んでもらえるには、どうしたらいいか…について
前回に続き「居心地のいい賃貸~間取り編の2回目」です。(by:IC21冨田陽子)
◆DK間取り、どのように活かすのがいいの?
古い物件ではDK間取りも多くなりますが、
長所を押さえておくことで快適に住まうヒントを住み手の方へお伝えする事が出来ます。
DKに隣接する居室を含めて、LDKとして使用する場合、横・縦どちらの並びかによりその利点が変わります。
横長LDKのよさは、窓面が多くなるので明るく開放感があり、通風採光も充分に得られます。
弱点として、中部屋がある場合は窓がないため、建具や壁面を一部工夫することで補うと良いでしょう。
縦長LDKのよさは、壁面が多くなるため、家具配置がしやすくなります。
弱点としては空間が細長く、DKが暗い印象になりやすいところです。
この点についても、壁面や建具の工夫、照明設備の計画も含めて明るさについて補われると良いでしょう。
◆建具から、採光(明るさ)・通風(換気)を確保する
コンパクトなスペースでは、理想的な採光や風通しの計画がままならない事があります。
その改善方法として壁や建具を利用してはいかがでしょうか。
例えば、建具ドアをルーバータイプのものに変えると、羽根の角度調節により通風や採光に変化を取り入れることが可能に。
クローゼットや水廻りなどで有効に利用できるでしょう。
また、廊下と居室間にある建具の上部スペースや、壁面の上部へ欄間状の窓を設けるアイディアもあります。
可能であれば開閉できる窓として風の通り道を。
開閉できない壁面への設置では、フェイクの窓という設定で、ガラスをミラーに変えることで、空間に明るさと奥行きをもたらすこともできます。
光にも、風にも、生活動線と同じように留まらず流れをつくることが快適さにつながるヒントの様に思います。
ぜひ、一部分からでも変化を取り入れてみてください。
筆者:冨田陽子
インテリアデザイン事務所にて住宅のモデルルームに多く携わった後、フリーランスに転身。
現在は+COCOCHI代表。個人邸、集合住宅・戸建住宅のモデルルーム、店舗内装デザイン、民泊などにおいてインテリアコーディネート、ホームステージングを行っています。