失敗しないリフォーム工事の頼み方②
こんにちは。IC21です。
今回は前回に引き続き 失敗しないリフォーム工事の頼み方のアドバイスを、ご紹介したいと思います。
リフォーム工事の依頼の仕方
①目先の建材交換よりも長期的なニーズを重視
オーナーがリフォーム工事に出せる費用は、家賃の1~2ヶ月分というのが一般的ですが、これでは必要最小限の原状回復しかできません。
老朽化が進み、間取り等が現代のニーズに合わなくなって空室率になりがちの物件であれば、原状回復に加え、他物件との差別化をはかったり、時代のニーズに応える工夫を凝らしたリフォームが必要です。
そのために、リフォーム費用がアップしたとしても、長期的視野に立ってみれば、収支がよくなることも多いのです。まずは、リフォームの目的を明確にすることによって、具体的な計画と見積もりをとることから始めましょう。
しかし、長期的な経営収支を見据えたリフォーム計画を作成するとなると、一般のリフォーム業者に相談をもちかけても、返答に困ることが多いのではないでしょうか?
そのため、賃貸物件のオーナーに、その資産価値が保たれるように、長期的スパンで修理・修繕を計画的にアドバイスする専門のコンサルタントがいてもよいのではないでしょうか?
本来は物件を紹介している不動産業者がその役目を負うべきですが、目先のリフォームを推奨しているところが多いように思われます。
工事を依頼するにあたっては、原状回復程度の工事であれば一般的な相場というものがありますが、間取りの変更や、住宅設備の取替え、新たに何かを加えるリフォームの場合には、妥当な工事代金がわかりにくいものです。
そのような場合は、2~3社から相見積もり(アイミツ)をとることをお勧めします。
同じ工事内容であっても、数社の見積もり金額を比較してみると、ある一社だけが異様に高い金額をつけている場合があります。そのような場合は疑ってみた方がよいでしょう。
仮に、『りんご1個』1万円と言われれば、誰でもおかしいと思いますが、『配管切り回し手間』1万円と言われても、5万円と言われても、どの金額が妥当なのかわからないものです。
そのため、不当な金額で契約してしまうリフォーム詐欺事件が後を絶たないのです。
見積もりを比較する場合、本当に同じ内容のものを比較しているのかを確認することも大切です。
例えばキッチンであれば、同じメーカーの同じシリーズ名の商品であっても、カウンターがステンレスであるか人工大理石であるかによって、価格はかなり変わってくるものです。
カラン(水道の蛇口)の仕様一つによっても金額は異なります。詳細な見積もり明細をもらったり、カタログやサンプル等で商品を確認することも必要です。
また、見積もりを比較する場合、安ければよいというものではありません。
狡猾(こうかつ)な手を使う業者は、最初にとても安い(わざと抜けがある)見積もりを提示して、競合他社を蹴落とし、いざ工事に入ってから、あたかも知らなかったように、「この壁を開けてみたらこんなことになっています。ほうっておいたら大変なことになりますよ!」と詰め寄って、追加工事を次々と増やし、結果的に総額で見ると一番高かった!なんていうことも現実に聞く話です。
ですから、数社の見積もりの金額のみならず、明細を仔細に比較検討することによって、抜けている部分を明確にすることが大切です。
分離発注方式でコスト削減
一般にリフォーム業者は、木工事、クロス張替え工事といった各工事を専門業者に依頼し、全ての工事工程を管理することが主な仕事となっています。各工事の専門業者から上がってきた見積もりに、自社の経費や利益を上乗せして、顧客向けの見積もりを作成するため、その金額はどうしても割高になっています。
コストをさらに削減したいのであれば、リフォーム業者が行っている専門業者への依頼と工程管理という業務を、信頼できる設計事務所やリフォームに慣れたインテリアコーディネーターに依頼する方法もあります。
このような発注方法を分離発注方式といいますが、工事代金にマージンがのっていないため、コーディネート費用を支払ってもコスト削減につながります。
設計事務所やコーディネーターが複数の工事業者から相見積もりを取って金額や内容をチェックするため、コスト削減と適正な業者を選べるメリットがあります。
さらに、デザイナーがデザインするため、どこにでもありがちなリフォームにならず、スタイリッシュで入居率アップを望める物件に再生することができるでしょう。