賃貸住宅リフォームには、いくら必要か、その資金はどうするか①
こんにちは!IC21です。
今日から、また新しいテーマで連載していきます。
1.賃貸住宅でのリフォーム費用の基準とは
最初に、自己所有の住宅やマンションのリフォームについて考えてみましょう。
自己所有の場合、リフォームの目的は様々ですが、ここでは大きく3つのパターンに分けて考えてみます。
1. 床壁天井の張替、畳表替え、襖張替え程度のリフレッシュ工事。
2. 上記に加えて、キッチン、バス、トイレ等のいわゆる水廻り交換工事。
3. 二世帯住宅への変更等ライフスタイルに合わせた全面リノベーション工事。
1の場合は広さ仕様にもよりますが、100~ 200万円程度、2のケースが最も多いリフォーム事例ですが、平均で300~600万円、3のケースは増築や間取り変更等が絡んでくる為に予算は1000万以上かかることが想定できます。
それでは賃貸住宅の場合はどうでしょうか。賃貸住宅であっても、分譲住宅と同じ工事をすれば当然同じ費用がかかります。
しかし賃貸住宅の場合、家主が費用対効果を考えるため多額の費用をかけないのが一般的です。
最高でも賃料の3年分、金額では500万円程度ではないでしょうか。通常、前述のリフレッシュ工事を行った場合、3LDKで180万円、3DKで130万円、1Kでは60万円位の予算で、いわゆる賃貸マンション仕様の内装全体がスタイリシュによみがえります。賃料の1~1.5年分と考えられます。
しかし老朽化してクリーニングで効果が期待できない様なトイレ、洗面、バスなど実際に肌が触れる機器の交換は必要となってきます。
賃貸住宅の成約条件は様々ですが、まずは清潔である事が重要です。薄汚れた物件では借手がつきにくいからです。
ユニットバスの交換では70万円程度、キッチンの交換に於いても40万円程度の費用の捻出が必要です。
ユニットバスにおいては特殊塗料による再生でかなり改善でき、費用も20万円程度ですむ工法や、キッチンの場合は扉にシート貼りする方法もあり、安価で清潔感を取り戻せます。
とはいえ天板やシンクのステンレスの汚れ、傷がひどい場合は交換するしか術はありません。
ここまでやれば、中古マンションも新築にかなり近づきます。しかし、間取り等が現代のニーズにあっていない場合は中古物件の域を出ることはありません。
好立地等で人気の衰えない物件はいいのですが、通常は月日がたつにつれて周りの新しい物件に入居者を奪われ空室率がUPしたり、家賃を下げることを余儀なくされたりしがちです。
そこで、むしろリフォーム費用を50%上乗せしてニーズにあった賃貸物件にした方が賃料アップや入居率アップが望め、長いスパンで考えれば収支はよくなる見込みがあるのです。
例えば、私達コーディネーター集団のIC21では、ニーズに合った空間を予算にあわせて3つのグレードに分けて提案しています。
① ローコストPlan(予算は賃料の6ヶ月~1年分)
水回りの場所は変更せず、ポイントを絞ってデザインします。
他の物件との差別化が目標
② スタンダードPlan (予算は賃料の1~2年分)
入居者ニーズを考慮し、和室を洋室に変更したり収納を充実させたり、
スタイリッシュに機能をUPします。
将来に渡り満室が目標
③ デラックスPlan (予算は賃料の2~3年分)
よりハイグレードの内装材を使用し高級感のある空間を実現します。
確実に満室にし、ターゲットは積極賃貸派で賃料UPが目標
いずれにしても、デザインされたリフォームで入居率UP,賃料UP,他物件差別化を
ねらっています。