素材を知って人気の部屋を作る 部屋の用途が広がるドア・窓選び①
100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。
DIYから、表装リフォーム、スケルトン・リノベーションまで、内装変更への取り組み方は様々だと思いますが、やはり“人気の賃貸物件をつくりたい”気持ちに変わりはないはず。
そこで、改めて材料とその使い方を知って、保有物件を効果的に蘇らせるための、賃貸内装インテリアのモノ選びのコツを、実例写真を紹介しながら解説します。
「開き方」で変わる使い勝手
室内ドアには、開き戸、引き戸、折り戸の3種類があり、開き方によってそれぞれ適した場所があります。
工法による制約を受けずに選べる場合はデザインで選ぶことも大事ですが、それぞれのメリット・デメリットをしっかり検討しないと使い勝手の悪い部屋になってしまします。
「開き戸」はその構造から密閉度・防音性が高く、部屋として区切ることのできるドアの基本形です。
LDKと個室をつなぐドアや、寝室や書斎には開き戸がお薦めで、ドアのデザインや取手のバリエーションが豊かなのも特徴です。(事例①)
デメリットは開閉スペースが必要になるため、どうしてもデッドスペースができてしまうこと。
また、廊下に面しているドアは同居人数と動線計画を考え、開閉の向きに注意が必要です。さらに、開き勝手に合わせたスイッチの配線計画も慎重にしましょう。(図解)
間取りにフィットする建具
左右に開閉する「引き戸」は、間口の広さに柔軟で空間をゆるやかに仕切りたい場所に適しています。
メリットは開いた状態で邪魔にならないという点と、開閉時に前後の移動がないので、バリアフリーに適しているという点です。
一方で、密閉性や防音性は比較的低いのが難点と言えます。
また、引き戸には下レールと上吊りのタイプがありますが、上吊りは床のレールがないため床をフラットにできるかわりに、気密性がさらに低くなってしまうので、導入する場所によっては注意が必要です。
戸袋引込タイプにすれば引戸を全開にした時、引戸が戸袋の中に納まるので壁面がすっきりし、スペースを有効活用できます。
住宅の可変性は賃貸住宅においても重要課題の一つ。
ライフスタイルや家族構成の変化・多様性によって暮らし方を変えることができる間取りを取り入れていきたいものです。
最近ではLDに引き戸で仕切った個室が繋がっていて、子供部屋や客間、書斎などに変化するのに一役買っています。
また、事例②のようなすりガラスタイプの引き戸を使うことで、賃貸住宅によくある一方向の窓の場合の「行燈部屋」になるのを防ぐ役割もあります。
限られたスペースの中で色んな使い方をイメージさせられる部屋づくりに、引き戸のアイデアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
入居者目線の窓へひと工夫
人通りの多い道路に面している窓、電車や交通量の多い窓、環境がイマイチでも一工夫すれば問題解決する場合もあります。
例えば人通りの多い道路に面していて、在宅時にもカーテンを閉めたままにするしかない窓にはガラスフィルムがおススメ。
中でもグラデーションタイプは店舗やオフィスの窓などによく使われており、目線が気になる所は色がついていて、他は透明なので明るさは保たれ閉塞感はありません。(事例➂)
他にも、窓ガラスシートのメリットは、有害な紫外線をブロックして日焼け対策、災害時にガラスの飛散を防ぐ飛散防止などの性能もあります。
設置が簡単で意外と喜ばれるのはカーテン。特にレースのミラーカーテンは、外部の視線を遮り光は通すため、内覧時にも暗くなく、入居の際にはカーテンを採寸して購入する手間が省けます。
外部の音が気になる部屋の窓には、部屋内側に後付けできるインナーサッシがあります。
簡単に工事ができる上に効果は絶大です。1枚と2枚ではテレビの聞こえや就寝時の快適さが違ってきます。
結露防止や防犯対策にも一役買うので内装変更の際に取り入れてみてはいかがでしょうか。(参考)
賃貸物件のリフォームでは、ドアや窓は施工時のままにしてしまいがちだと思います。
しかし、ドアの開き方の見直しや施工をもう一工夫することで入居者のかゆい所に手が届く人気物件になる要素があるので参考にしてみてください。
IC21では
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