賃貸住宅のリフォームと住宅のリフォームの違い①
こんにちは、IC21です !
今回は賃貸住宅のリフォームと住宅のリフォームの違いについてのお話を、数回に分けてご紹介したいと思います。
「リフォーム」というと一般的には個人住宅のリフォームをイメージすると思います。
個人住宅のリフォームでは、ライフスタイルや家族構成、趣味などの要望に沿った、的確なリフォームの提案をすることになり、個人の好みや感情が大きく関与するため、費用についても、採算が取れるかといったことではなく、夢、望みが優先することも多いでしょう。住む方の思いを反映した内容のリフォームになります。
最近では、ライフスタイルの変化や、新しい設備への憧れから、生活そのものを変えるような大がかりなこともやってみたいといういわゆる欧米型のリフォーム(リノベーション:ライフスタイルの変化に合わせて大規模に空間を再構築する)へ、人々の意識が変化しつつあるのではないでしょうか。
賃貸住宅のリフォームでは、住むことができる最低条件は整っていることを前提に、大きく分けて5つのパターンがあります。
①内装が汚れている為クロスやペイントの修繕をする。
②設備が古く汚れている為交換する。
③和室が中心、小部屋に間仕切られているなど、現在の入居者ニーズに合っていないため全面的に改装する。
④新築物件に負けないよう、積極賃貸派向けにデザインリメイクをする。
⑤事務所・倉庫で使用していた建物の用途を住宅に転換(コンバージョン)する。
おそらくオーナーさんは、必要最低限以上の投資はしたくないという意識をお持ちではないでしょうか。
できるかぎり低コストで、いかに見栄え良く仕上げるかを考え、デザイン性や機能性などに目を向けることはないでしょう。
積極的にリメイクを行なうケースは少ないのが現実です。
賃貸住宅のリフォームでは、不特定多数を相手にするため、住み手の意思は反映されず、入居者のターゲットを想定して、リフォームの方針を決めていくことになります。
また、住む人とお金を出す人が違うため、お金を出す側はできるだけ小額に抑える現状維持で十分だと考えるでしょうし、住む人は、自分の家でも自分のお金でもないので、贅沢もわがままも言えないと考えるでしょう。
そのため双方の意識の一致が、最低のリフォーム内容となってしまうのです。
賃貸住宅のリフォームの目的が、「他者に住宅を貸すことにより収益を上げる」という事業の一部として行うと考えれば、トレンドや技術を取り入れ、その時代や入居者の好みにマッチしている必要があると思いませんか。
コンバージョンという事務所から住宅への転用、倉庫から住宅への転用、また廃屋を個性的な住空間に変身させる手法は、天井が高かったり、レトロな建具があったりと、おもしろさがあります。
他にも学生向けワンルームマンションをペット可能のシングル向けマンションへ変更、または、ファミリー用4Kのマンションを学生の2人でシェアする2LDKへ変更など、少し目的を変えるだけで新しい空間が生まれます。