脱・定番リフォーム 発想の転換で築古物件がよみがえる 不人気住戸をアレンジした共用部で人を呼ぶ!①
100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。
「なるべくコストをかけずに、空室を減らす!」 賃貸住宅リフォーム永遠の課題にとり組むための “発想転換”のきっかけと、デザインのアイディア実例をご紹介します。
時代と共に変化する住宅ニーズを敏感にキャッチして、築古物件をよみがえらせましょう‼
発想転換
時代に合った使い方で魅力的な物件に
新築当初は埋まっていた1階や北向き、階段そばの住戸も、古くなるとともに、安全面や快適性の面から選ばれなくなり、空室になってきていませんか?
今回はそんな住戸を共有スペースとして使い方を変える事で他物件と差別化するアイディアをいくつかご紹介します。
近年、人々のライフスタイル・働き方は多様化し、在宅で仕事をするケースも増えてきました。
特に今回の新型コロナウィルス流行での外出自粛期間中に、在宅勤務をした方は多かったのではないでしょうか。
これを機に今後、週のうち何日は在宅勤務という働き方は増えてくると予想されます。
周囲の環境が良くても駅から遠い等、敬遠されていた物件でも、在宅ワークがしやすい条件が揃えば人気の物件になるでしょう。
アイディア実例
共用部をワークスペースに 物件に価値を付加!
自宅で仕事をする場合の悩みとして、「ONとOFFのメリハリがつかない」「子供が仕事のじゃまをする」「そもそもスペースがない」などが挙げられます。
そこであまり使われていない共用部をワークスペースにしてはいかがでしょうか。
このスペースは大人だけでなく、お子様の勉強の場として、特に勉強に集中したい受験生には需要があると共にワンルームの物件では、自宅とは違う空間の中で集中でき、仕事や勉強がはかどり人気のスペースとなるでしょう。
集会所のような少し広いスペースがあり、ワークスペース限定にするには抵抗がある場合はもう少し多目的に使用するのも効果的。
カフェやラウンジ風にして、いつでも利用できるようにすれば、集会はもちろんの事、住民のコミュニケーションの場に、ちょっとした仕事の場や勉強の場に、時間を決めて趣味の教室としても使用できます。
乱雑にならないようルールを決めておく事も大切です。
ワークスペースとして最低限必要なのは電源、Wi-Fiですが、手元灯(スタンド)もあると良いでしょう。コンセントはUSB付きのものを1人1か所使用できるようにし、デスク上に配置。更に大型コピー機があれば利用者に喜ばれます。
レイアウトはスペースによっても変わりますが、パーテーションを入れて個の空間にポイントに置くのであれば造作家具で。可変性を考慮するなら置き家具をおすすめします。
次に防災に関するアイディアです。日本は自然災害が多い国ですが、東日本大震災以降、特に私たちの防災意識は高まり、共同住宅では管理費で防災用品、簡易トイレや水などを備蓄しているところも増えました。
そこで防災倉庫をつくるスペースがない場合、ホールの一角などの空きスペースを有効利用します。
但し狭くても天井まで壁で囲って部屋のようにしてしまうと消防法上スプリンクラーや煙感知器を設置しなければならず、思わぬ費用がかかる場合がありますので注意が必要です。
そんな時は収納をカウンタータイプにする防災収納を設置してはいかがでしょうか。
大きなものは別の場所に分散収納し、家具形式の収納にします。
カウンタータイプの防災収納はオブジェを置いたりすればデッドスペースが素敵な空間になります。
実例①は、居室をリフォームし、こちらは隣の人と少し距離を取ったワークスペースの例です。 デスクのカウンターは造り付けですが、手元灯はスタンドを使うなど、費用をかけずにリフォームした例です。
参考①は隣の人の作業が見え難い様に手元にパーテーションを付けたデスクと、個別ブースを組み合わせたプランです。 造作家具として素材を統一したり、電源や手元灯も家具の中に埋め込めるので見栄えや使い勝手が良いです。
実例②は、ラウンジ風ミーティングスペースにリフォームしたもので、移動しやすいデザインの置き家具を配置しています。人が多く集まる時は折りたたみ机や椅子を出して使用します。
居住者同士や近隣の友人が集まって、子供向けであればクリスマスやハロウィンパーティを企画するなどイベントも楽しみの一つになることでしょう。
さらに階段そばの北向きスペースを駐輪場にリフォームした実例③。
最近は電動自転車やロードバイクなどに乗っている人をよく見かけますが、大切な自転車を屋内に駐輪できることは風雨をしのげ、盗難上も安心で居住者にとって魅力的ですね。
最後に防災収納の例です。
カウンタータイプにして壁面にはアクセントタイルを貼っています。殺風景だったエントランスが華やかになり、備蓄品も収納できて一石二鳥です。実例④
置き家具は幅が限られているので造作家具で造るケースが高いのですが、設置したのはいいものの、入らなければ元も子もありません。
例えば、簡易トイレ、ヘルメット、軍手、懐中電灯、ランタン、工具などですが、長期保存可能な水や食品を入れる場合は意外とスペースを取ります。
防災収納は何を入れるかをよく検討してから収納を選びましょう。
IC21では
お客様のご要望を最大限に生かして、
毎日が楽しくなるデザインリフォームを実現。