空室理由から考える!~デメリットを魅力に変えるポイント 「不人気の1階住戸」~前篇
集合住宅の1階は防犯面や日当たり・音・景観などの理由で2階以上の物件に比べるとデメリットがありますが、住む人によっては多くのメリットも。デメリットとなりがちな防犯面の対策としてセンサーライトを玄関やベランダに設置し、玄関ドアには補助鍵を付けましょう。
今回は「1階の住まいが多くのメリットとなる入居者」にターゲットを絞った、入居率アップリフォーム案をご紹介いたします。
その1「小さなお子様がいるご家庭」
子どもが室内で少々はしゃいでも階下に気をつかわずに済みますし、安全面から考えても落下事故の危険やエレベーターでの事故を防げます。非常時にも1階だと逃げやすいでしょう。
リフォームでの改善をおすすめしたいのは、「1階の住戸でベランダ(庭)に水栓がない場合」
です。
お子さまと四季折々のガーデニングを楽しめるというのはステキなことですね。
土遊びは“感覚遊び”として精神的に豊かな子どもを育てると言われています。
2階よりも上の階ですと、階下への落ち葉や水やりの際に水を流してしまう可能性があるので、思いきったガーデニングを行うのは難しいですが、1階住戸ですと子どもの水遊びを含め、階下に気を使うことなく水を使用できるので、水栓の有無が重要なポイントになります。大きな工事は必要ないことが多いので設置をご検討されてはいかがでしょうか。
具体的な工事内容としては、給湯器がベランダ(庭)側にあれば、そこから先の工事で水栓の設置が可能です。(事例1)
事例1:給湯器から配管した水栓
給湯器が離れた場所にあるなどで分岐が難しいときには、エアコンのドレン管を利用して配管すると壁に穴を空けることなく水栓を取り付けられます。水場を設けたら庭に雑草は生やさず、可能でしたら芝生やウッドデッキを敷くと見栄えも居心地も良い空間ができあがります。小さなお子様がいらっしゃるご家庭にとって、水場のあるベランダ(庭)は暮らしに彩りや豊かさを与えてくれるでしょう。
子育てファミリーのインテリア計画としては、パステルカラー、アクセントカラーなどが部屋の一部にある明るい内装が良いでしょう。収納スペースは多いほど助かりますね。のびのび子育てできるという印象を持ってもらうために壁の一部を黒板やホワイトボード(マグネット式)にしてはどうでしょうか。(事例2)
事例2:子供が喜ぶホワイトボード仕様
親御さんにとっては地域行事や幼稚園のイベント案内などを掲示でき、スケジュール管理におお助かり。子どもにとっては自由にお絵かきができる嬉しいアートボードとなります。
実用的であり豊かな感性を磨けるスペースとして活躍してくれるでしょう。