「室内空間と照明 ~賃貸住宅での照明の上手な使い方~」 ②
こんにちは。IC21です。
厳しい寒さが続いておりましたが、昨日今日と寒さが和らぎ、柔らかな日差しにほっとできましたね。
引き続き、賃貸住宅での照明の上手な使い方をご紹介して参ります。
入居者ターゲットによる照明器具の使い分け方
デザイン性の高い照明器具が付いていると、内覧時の印象がぐーんとアップします。
特に夕方以降の物件案内時には、効果を発揮します。
リフォームをする際には部屋のデザインのコンセプトを決めて、床・壁とも合わせてコーディネートするとより魅力的になります。
まずは物件の立地や間取りからターゲットを決めましょう。
学生や単身者をターゲットとする場合
大胆なコンセプトを決めて個性的な部屋づくりを目指すと物件の魅力が増します。
女子部屋、姫部屋など、女性をターゲットに絞り込み可愛らしく部屋をつくり込む物件も少なくありません。淡いパステルカラーの室内にキラキラしたシャンデリアを合わせると女性の心をつかみます。
自分でシャンデリアを買うのはなかなか勇気が要りますが、部屋にすでに付いていれば、物件のインテリアとして十分に楽しんでいただけます。
小さな部屋にはあまり華美にならないよう大きさや設置する高さに気をつけましょう。
ライティングレールにスポットライトを数台設置する方法は、シンプルなデザインで様々なインテリアに合います。
ファミリーやDINKSをターゲットとする場合
2LDKや3LDKで部屋数が多い場合は、全ての部屋におしゃれな照明器具を取り付ける必要はありません。
リビング・ダイニングの目立つところにデザイン性の高いものがついていると見栄えがします。
各個室にはシンプルなシーリングか引掛金具がついているだけでも良いでしょう。
高齢者をターゲットにする場合
高齢者は視力の衰えのため若者の2~3倍高い照度が必要と言われますが、高エネルギーな照明器具にするだけがその方法ではありません。
壁面を白色系統にして反射率を上げれば照度を上げるのに有効に働きますし、壁に当った光が白い方がより明るく見えます。
高齢者はまぶしさに敏感になるので、シーリングライト等ワンランク上のものを設置するよりは、後から設置できるスタンドなどを利用することをお勧めしましょう。
夜中のトイレ利用の回数も多くなりますので フットライトや調光機能つきの照明配灯などの配慮も必要となります。
LED照明器具の活用方法
最近住宅照明でも主流になりつつあるLED照明器具は、省エネ・長寿命・メンテナンスフリーで賃貸住宅にはおすすめです。
現状でのLEDの有効的な使用方法としては、超寿命のランプ特性を活かして、共同部分の吹き抜けの高い所や階段室など梯子を使っても届くかどうか難しい場所など、球切れの際に交換するのが困難な場所に用いると大変有効です。
また、少量の明かりで十分だけど、常に点灯しておきたい場所に常夜灯として使用したり、足元灯として用いるのにもお勧めです。このように考えると、賃貸住宅でもLED照明を活かす場所がみえてきますね。
最新のLEDの照明器具には、好みに合わせて自在に「調色」「調光」できる機能が付いたものが多くみられます。調光とは光の明るさを調節すること。調光機能付きのLED照明器具なら、ほとんどの製品で0~100%まで自由に調節することができます。
明るい部屋が好きだけれど気分によっては明るさを変えたいといった自分の好みや、必要に応じて随時調光することができるのです。調光によって無駄な明るさを抑えることにつながります。
また、センサー付きの調光機能のある照明器具なら、自動的に照明の明るさを調節してくれます。昼間のように外部が明るいときは部屋の明るさを落とし、暗くなってきたら明るくするなど、外部の光を器具についているセンサーが感知。
自動で照明の明るさを調節するので、面倒なことはありません。
明るさを重視しましょう。
電球交換不要でメンテナンスが簡単なLEDがおすすめです。また、使い慣れているものでないと受け入れ難いという性質から、見慣れたランプを使い、その種類を少なくするなどの工夫があるとよいでしょう。