IC21のブログ

2018/06/08

読めば解かる!デザインリフォームの見せテクとプロの常識「カーテン」後編

■洗濯物を掛けないで!

デザインリフォームでカーテンを付けた時には必ず考えておいてほしいことがあります。それは洗濯物の室内干しについて。

雨の続く時期は室内干しをしますよね。女性の場合は、天気にかかわらず外には干さないという人も。そこにしか掛けるところがないから、という理由でカーテンレールに洗濯物を掛けるという方は少なくはありません。湿った洗濯物が常にカーテンに触れていたら、汚れやカビの原因になります。また、カーテンレールが曲がってカーテンが閉まらなくなることや、脱落の危険性も考えられます。

カーテンとカーテンレールの破損・汚損を防ぐために、室内物干しを付けるのがいいでしょう(写真5)。物干しを付けるだけではなくカーテンレールを覆う「カーテンボックス」を付けておけばより安心です。

写真5:洗濯物は専用の室内物干しへ

写真5:洗濯物は専用の室内物干しへ

 

室内物干しの取り付けには、天井に下地補強が必要です。リフォームの時に確認して、大工さんに付けてもらってください。

 

■カーテンの値段、さていくらでしょう?

カーテンには大きく分けて「既製品」と「オーダー品」があります。

「既製品」はホームセンターや家具店などで売られている、完成品のカーテンです。サイズが規格化されていて幅1間の引違窓に合わせてあります。なので、縦長の窓や出窓などでは合うものが見つからないこともしばしば。大量生産で作られるためデザインや生地の種類は限られていますが、その分お安いのが魅力。窓1か所、厚地とレースを合わせて4~5千円で買えるものもあります。安いのは魅力ですが、サイズやデザイン・色が合わないと付けても逆効果ですのでご注意を。

「オーダー品」は専門業者に注文して作ってもらうカーテンです。生地を選び、窓一つずつのサイズを測って作ります。厚地のカーテンとレースカーテンを合わせると1間の窓1か所で4~5万円から。事例で紹介した「ローマンシェード」の場合は、6~7万円から。上限はキリがなく、窓1か所で50万円というケースも。既製品のようにお安くありませんが、デザインリフォーム全体でバランスを取って予算に合わせることは十分可能です。

 

■アルミブラインドもお勧めです

予算を抑えたい場合、ヨコ型のアルミブラインドの使用も検討しましょう。モダンでカッコいい印象になるのでインテリアのスタイルは限られますが、機能と値段が魅力的です。

アルミブラインドはサイズオーダーしても、幅一間・高さ2メートルの窓で2万5千円ほど。カーテンレールは不要です。外からの目線をカットして光を調整できるので、レースカーテンもなしで大丈夫です。アルミブラインドというと、羽根が折れたりして壊れやすいのではないかと心配する方もいらっしゃるかもしれません。でも大丈夫。羽根の折れについては、国産の大手メーカーから従来の物に比べてかなり折れにくいものが発売されています。通常の使用ならば手で曲げたり、風が吹いたりしたくらいでは折れません。

アルミブラインドの開閉には意外に力がかかりますので、取り付けにはやはり下地補強が必要です。窓枠に直接取り付ければ問題ないでしょう。

 

カーテンは専門のコーディネーターや工事職人がいるくらいの奥深い世界です。専門家のアドバイスを上手に使って、効果的なデザインリフォームを実現してくださいね。

 

筆者プロフィール:滝本香苗さん

インテリアプランナー・窓装飾プランナー / インテリア選びは人生を作ること。暮らす人の声を聞き、きめ細かなアドバイスで部屋づくりをお手伝い致します。