「読めばわかる! デザインリフォームの見せテクとプロの常識」「洗面室」②
タイルを使えばよりオシャレに
洗面空間をより素敵に見せるテクニックとして、タイルの使用をオススメします。壁面に使うほか、天板をタイルで覆ってもいいでしょう。
タイルは水・熱に強く、水回りに便利に使えるものです。色や柄がとても豊富で、様々なインテリアスタイルを演出することができるので、ぜひ採用していただきたい素材です。
艶のあるタイルは空間をぐっと華やかにしてくれますし、艶のないタイプは、焼き物の風合いが落ち着いた雰囲気を醸し出します。モザイクタイルは特に人気です。(写真4)
色を組み合わせてアクセントとし、シンプルな空間にリズムを与えることもできます。ターゲットが若者の場合は、インパクトのある色使いや貼り方をして「面白い」と思わせるのも効果的です。また、既存タイルに塗装を施し、イメージをがらりと変えることも可能です。(写真5)
タイルは部分的に使用しても演出効果がありますので、予算に合わせて検討すると良いでしょう。最近では、抗菌タイプや色の付いた目地材もあり、目地の汚れの手入れもしやすくなっていますから、メンテナンスに神経質になる必要はありません。
壁クロスを張り替える場合は、防カビ性のあるものをおすすめします。色は洗面台の色との相性を考慮しましょう。薄いピンクやオレンジ系の色ですと肌の色がきれいに見え、また寒々しくなりません。広い空間ではないので、あまり大きな柄のデザインや濃い色を持ってくると圧迫感を感じたり、せっかくの柄が途切れてしまったりすることがあります。濃い色を使う場合は一面のみアクセントとして使うか、トリム等を用いて腰下のみに採用すると良いでしょう。
大掛かりな工事をしなくても、工夫次第で洗面室をぐっとスタイリッシュな空間によみがえらせることができます。オーナーの皆さんも、ぜひ入居者の立場に立って、リフォームを楽しんでみてください。
プロフィール
豊島桃子
インテリアコーディネーター・二級建築士。個人住宅の設備を含むインテリア設計及びコーディネートに携わる。使い勝手にこだわりつつも遊び心を忘れない家造りを目指している。