素材を知って人気の部屋をつくる 生活スタイルに合う好印象なキッチン①
100人の女性インテリアコーディネーターIC21です。
DIYから、表装リフォーム、スケルトン・リノベーションまで、内装変更への取り組み方は様々だと思いますが、やはり“人気の賃貸物件をつくりたい”気持ちに変わりはないはず。
そこで、改めて材料とその使い方を知って、保有物件を効果的に蘇らせるための、賃貸内装インテリアのモノ選びのコツを、実例写真を紹介しながら解説します。
理想をかなえるレイアウト
キッチンは日々の生活に欠かせない場所です。
近年、キッチンは調理する場だけでなく、夫婦や家族間でコミュニケーションが交わせる場ともなっています。
それとともに大事なのが、調理をする際の流れや作業のしやすさが反映されたレイアウトです。 入居者属性とキッチンレイアウトの関係性には次のようなものが考えられます。
壁付I型(実例①)は、
シンク・コンロが直線的に配置されていて、単身世帯向けのコンパクトなお部屋に適しています。
カウンタータイプ(実例②)は、
DINKS/ファミリー世帯向きで、キッチンとダイニングが一体化しており、配膳作業のしやすさが魅力です。
L型キッチン(実例➂)は、
シンク・コンロ・冷蔵庫をL字型に配置し作業導線が短いのが特徴です。
また、人を招くことが多くパーティなどに適したアイランド型は、シンクまたはコンロを独立させ複数人で調理するにも十分なスペースがあります。
入居者にとって、自身が目指す生活スタイルのキッチンに出会えたら、その部屋を契約する決め手にもなり得るでしょう。
位置変更は配管に注意
間取変更を伴うフルリノベーションだとしても、集合住宅でキッチンなどの水廻りの位置を変更する際には、戸建てにはない注意が必要です。
パイプスペースを移動させたり床スラブを貫通させて配管することはできません。
また、限られたスペースの床下で十分な排水管の勾配が取れないケースもあります。
そのような場合には水廻りの位置変更は難しいので専門業者と話し合いつつ、色味や機能で魅力を引き出しましょう。
キッチンの位置変更で忘れがちなのが、換気扇の排気ダクトの位置です。 既存のダクト穴を使って排気できるかどうか、特に梁がある場合には工夫が必要です。
個性引き出す扉面材・パネル
システムキッチンの中でも、特に人の目に付きやすいキッチン扉やパネルをセレクトする際のポイントを紹介します。
まず、部屋のテイストを決め、そのテイストに合ったキッチン扉やパネルを選んでみてはいかがでしょうか。
例えば、こちらの部屋はテイストを「カリフォルニアモダン」と決め、カリフォルニアの空や海を思わせる濃い碧(あお)をキッチン扉にしてみました。
お部屋に柔らかな海風が吹くような雰囲気が感じられます。
一般的なキッチン扉には化粧シートが貼られており、色やテクスチャーが数多くあるため、好みのテイストが見つけやすく、木目調のシートを選び家具調に見せても素敵です。
さらに、キッチンをデザインの要としてコストをかけるなら、本物志向も他物件との差別化になります。
艶が美しい塗装タイプにすると高級感を演出でき、天然木突き板にすると天然木独自の味わいがある落ち着いたお部屋になります。
一方、コストダウンで、キッチン本体を交換しない場合には扉にシートを貼るだけでも印象を変えることができます。
キッチンパネルの色やデザインもパール調や石目調、タイル調など種類豊富なので、部屋のテイストと選んだキッチン扉に合わせてセレクトすると良いでしょう。
素材としては不燃材にメラミン樹脂が加工されたものや、ステンレス製、ホーロー製など様々なタイプがあります。
ホーロー製のキッチンパネルにした場合、マグネット収納を取り付けることで(参考①)、調理器具をフックに吊るしたり調味料を置くことができるようになり、整理収納にも一役買います。
キッチンパネルの表面にはフッ素やシリコンといった特別なコーティングを施すことで撥油、撥水といった効果が得られるものもあります。
入居者に長く綺麗に使ってもらうためには、お手入れのしやすさも選択肢のひとつに加えても良いでしょう。
このように選ぶ扉面材やキッチンパネルで内覧者の記憶に残る、印象的なキッチンにすることができます。予算に応じてぜひお試しください。
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